| ■今月の先生1 |
大阪医科大学卒 内科医師(糖尿病学専門) |
【糖尿病について】
- 私は糖尿病を専門としている内科医師ですが、最近診療しながら感じることは糖尿病患者の急激な増加です。
実際の統計でも 1955年以降のいわゆる成人病の増加率と比較しますと、脳血管障害、虚血性心疾患は8〜10倍なのに対し、糖尿病は 1998年で70倍に達し、最も増加率の高い疾患となっています。
40歳以上の10人に1人が糖尿病といわれており、国民病の様相を呈しております。
- また糖尿病の一番大きな問題点は合併症が発症することです。合併症とは糖尿病に特徴的な臓器障害で、特に腎臓・目・神経を三大合併症といいます。
この合併症の発症率も近年急激に増加しており、腎臓では人工透析の原因疾患のトップが糖尿病であり、また目では失明の原因の一位が糖尿病です。また糖尿病の直接の合併症ではありませんが、虚血性心疾患や脳血管障害などの動脈硬化性病変も糖尿病では高率に発症することが知られています。(小渕前首相の脳梗塞は記憶に新しいところです)。
- なぜ糖尿病が日本で急激に増加してきたのでしょうか。
その理由としては ・食生活の変化 ・運動不足が挙げられます。
・食生活の変化については、1950年代と比べてもカロリー摂取量は実は増加しておらず、三大
栄養素の内、脂肪摂取量の増加が糖尿病増加率と一致しており、大きな問題となっています。 ・運動不足については、自動車保有台数増加が糖尿病増加率に比例しており、ライフスタイルの変化が最も重要な要因だと考えられています。
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